2012年7月31日火曜日

◆選考編 ゆとり世代の君たちへ~

入局後「ゆとり」とバカにされる新卒チャレンジャーにむけ、労務・人事室から漏れ聞こえてきた?諸々の情報を手取り足取り教えます。

●概要

採用者は約200人超。それに対しての志望者は20000人前後。 職種別に応募する。
記者50名、PDで約70名。アナウンサーは10名くらい。技術40名、映像取材・編集7名、そのほか放送管理と営業・・・?

エントリーシート→一次面接(筆記と面接)→二次面接(人事管理職)→三次面接(理事) 4月末から5月頭にかけて内定を出す。

となる。なお、一次面接は志望部署の現場管理職が担当。CP、副部長クラス。

な お筆記試験が例年、朝日新聞や読売新聞など同業他社とぶつかることがある。
また、NHKを取り巻く事情によって採用数は変動している。PDで言うとバブル景気のころは300名近い採用が数年続き、氷河期の平成10年前後は50名 強と底、その翌年より地域放送拡大に伴い70名前後となっている。 平成18年は248名と標準的な数だが、不祥事まっただ中でお金がなくなった平成19年は総数で129名と激減した。 ちなみに平均勤続年数は17年前後。結構辞めてるんだよね。
でも、年間採用500名を越えるバブル世代が辞めないんだなこれが・・・

秋採用はちょっと待ってね

●噂
· コネは親がNHK関係か政治家関係だと強力→事実。たくさん子弟がいる。親子で公的組織にいるとか理解不能だけど温い組織なので許されている。おバカだと関連にちらほら。
· 民放の内定がある、とか言うと有利?→まあ、人ぞれぞれ。
· NHKでバイト経験があると、事前に相談にのってもらえる?→あるけど受かったのもいれば落ちたのもいる。
· 人事担当は各部のエリート→プロパー人事でなく、各部から行った人はね。血も涙もないタイプばかりだけど。いわゆる目は笑っていない系。
· 大学の差はない。あくまで人物本位?→東大、京大、早慶、一橋大好き。でもそれじゃ対外的にまずいので色々入れている。某元会長子息の石巻専修大学は報道でもよく知られているし。
· 三次は全通?→んなことはない。

なお放送技術は、「成績証明書」が必要となる。 大学院在籍者は大学の「成績証明書」と大学院の「成績証明書」が必要。

●もう少しわかりやすい一問一答(公式ページ参考)●

Q ディレクターと記者はどう違うのか?
A 「取材する」以外全く基本は違います。
ディ レクターは番組を制作するのが中心、記者はニュースを取材することが中心の仕事です。ディレクターも自分で取材をしますし、記者も番組を提案します。記 者・ディレクターがチームを組んで番組を作ることもあります。ただし、NHKスペシャルなどの試写では記者系の意見が優先されることが少なくないので、 チームの記者などの根回しをし、自分の意図を押し通す腹芸も求められます。これができれば優秀なディレクター。

Q アナウンサーと記者はどう違うのか?A アナウンサーの仕事は番組の司会やナレーション、ニュースを読んだり、スポーツ中継をするのが中心です。
自 ら取材したり、番組を制作することもありますが、基本的に我が強い目立ちたがり屋さんで、よくディレクターや記者を困らせちゃいます。 記者の仕事はニュースの取材が基本です。取材をもとに現場から中継リポートをすることもあります。ディレクターがカンペを出し、デスクがコメントをチェッ クするので堂々とテレビに出て現場を伝えて下さい。

Q 記者でも番組はつくれるか?
A もちろんつくれますが、PDと共同提案、管理職記者を巻き込みながらじゃないと結構難しいです。
でもあなたが政治部や社会部志望で無事行けたならなら何の問題もありません。 NHKスペシャルやクローズアップ現代などは、記者の提案がベースになって出来るものが数多くあるのは事実ですので、ぜひディレクターを出し抜いていい番組を提案してください。

Q 学生時代に専攻した分野以外の取材や番組制作はできるか?
A できないことはないです。
学 生時代の専攻以外のテーマを取材することは日常茶飯事ですし、むしろ専攻分野を取材したり、番組を制作するケースは少ないです。専攻に則った取材を推し進 めると間違いなく上司に怒鳴られまくります。まず人格の否定をし、プライドの高い高学歴の学生の鼻を折って上司の言うことを聞きやすい環境を作るの所属長 の役目です。そのため理系出身のドキュメンタリストも多数います。 そもそも、学生時代の知識だけで仕事ができることがないのも正論です。所詮は学生ですから。

Q アナウンサーになりたいのだが、何か練習したほうがいいのか?A 必ずしもアナウンススクールなどで、発声・発音等の訓練を受ける必要はありません。
ま ず女性はミスキャンパスの栄冠を持つと合格しやすくなります。ただし女子アナは「普通顔」枠「学歴」枠も存在しますので、諦めるのは早計です。 男性は基準が不明で、決して学歴重視でもありません。面接では切り返しの良さを心がけてください。必要なスキルは入局していただいてから、研修やOJTで きっちりと身につけていただきますが、かなり体育会系です。

Q ラジオの仕事に興味があるのだが、何の業務で受ければいいのか?
A ラジオの番組制作を担当しているのは主にディレクターです。
NHK では、テレビ番組もラジオ番組も制作できるように育成しますが、ラジオだけを専門に担当しているディレクターは少ない、というか機会がそんなありません。 つまり「ラジオだけ」というのは許されません。ラジオセンターに配属されても2年くらいでテレビもある部署に異動させます。 また、アナウンサーや放送技術(番組制作技術)の音声業務、音響デザインの業務についても、ラジオだけを専門に担当している職員は少ないです。

Q 映像取材と放送技術のカメラマンはどう違うのか?A 基本的には映像取材のカメラマンはビデオカメラを使って放送局の外で撮影取材します。
よ く事件現場でもみくちゃにされていたりする仕事です。端的にいえば記者や報道番組のディレクターと仕事をします。 放送技術のカメラマンはビデオカメラでの撮影取材もしますが、スタジオ等でドラマや歌謡番組のカメラを撮影する機会も多く、数台のカメラを切り替えてつく る収録番組や生中継などでは、放送技術のカメラマンが主に活躍しています。ただ、最近は外注のカメラマンが多いです。

Q 海外特派員にはどうやったらなれるのか?
A 海外特派員は主に記者が派遣されます。
記 者としてNHKに入局し、取材力や語学力を磨き、実績を積んで希望が認められれば、海外特派員になれますが、国際部だけでなく、経済部や政治部出身が派遣 されることが多いです。このほかカメラマンやディレクターが海外支局に派遣されることもありますが、ディレクターは支局長の御用聞きで結構大変ですが特殊 言語に秀でていることを上司に印象付けておくと行きやすいです。 制作局系の場合はエンタープライズなどへ出向という形でロンドンやアメリカに行けます。 主な業務である現地ニュースのモニターや取材アレンジは現地雇用スタッフがやってくれるので、大事件の勃発や東京から理事がやって来ない限りは暇です。

Q イベントの仕事をやりたいのだが、何の業務で受ければいいのか?A 放送管理です。
NHKは視聴者とのふれあいの場としての公開番組、スポーツイベント、美術展など、さまざまなイベントを企画・実施しています。関係する関連団体に出向してイベントを企画した場合は黒字が至上命題です。イベントに興味がある方は、放送管理を志望してください。

Q 著作権に関わる仕事は具体的にどういう仕事か?
A PDや音響効果のデザイナーに「早く端末に情報を入力してください」と催促することが大変多いです。
番 組を制作するときには、さまざまな人に出演をお願いしたり、あらゆるものを使用します。そのうちの多くのものは、小説や脚本、絵、写真、映画のような「著 作物」であったり、演技や演奏・歌、ナレーションまたはCDなどの「著作隣接権」に関するものです。これらを放送に使用する際に目的にあわせて権利者の許 諾を得て、許諾の条件(使用料や出演料の支払いなど)を確実に履行しなければなりません。著作権の仕事は、各権利団体との間で著作権処理のルールを取り決 めて、使用料や出演料がルールに則って支払われているかどうかの確認や、使用申請の手続きなどを行います。

Q ロジスティクスとはどんな仕事か?
A 「後方支援」という意味です。
国 内外における災害報道やオリンピックなどのスポーツイベントでは、中継や取材のためにディレクターや記者、放送技術など多数のNHK職員や関係者が派遣さ れ、業務を行います。こうした制作スタッフの職場環境および衣食住などの生活環境を整えます。彼らが安全に安心して業務に集中できるようにし、なおかつ彼 らの過剰なわがままや要求を抑えるのが、ロジスティクス担当者の役割です。とにもかくにも「必ず領収書を書かせる」「タクシーを使わせるよりチャーターで 安く抑えろ」というのが大事な役目です。主に総務・経理担当者が従事します。 たまに中近東のロケでわからないと思って、アラブ語で「進入禁止」などと書いた領収書を提出するような記者やPDが出ますので、ダブルチェックをする繊細 さも肝要です。

Q 放送管理を希望して入局した場合、はじめはどんな仕事をすることになるのか?
A 大半の方は、全国にある地域放送局の経理・総務・編成・事業・広報を担当するセクションに配属されます。
そこで数年間にわたり、さまざまな業務を担当し、自分の業務経験の幅を広げていきます。編成会議などでCPや局長が我がままいうことが多いですが、どんな理不尽でも聞き流す精神力が求められます。

Q 放送管理を希望して入局しても、営業の企画推進の仕事をすることはあるのか?A 放送管理は放送事業をマネジメントする仕事です。
放送管理で採用された方は、幅広くマネジメント業務の経験を積むため、営業を担当することがあります。ただし、残るか戻るかの選択もできますので、その時々の上司によく相談してください。

Q 放送管理を希望して入局しても、番組はつくれるのか?
A 基本的に番組を制作したい方は、「ディレクター」を志望してください。
一部の地域放送局では、広報や編成の担当者がミニ番組やスポットを制作することもありますが、PDやニュース編集に映像素材を借りに行くと、大抵はものすごく邪険な対応をしますが、そこは笑顔で乗り切ることが求められます。もちろん担務変更はありです。

Q 若くても経営計画に関わる仕事ができるのか?
A できます、というかなんというか・・・。
NHKには、経営の基本方針、予算編成、労務・人事など、組織を運営する上で必要不可欠な様々な施策を策定する部署が多数あり、それぞれの部署で若手の職員が活躍しています。
新しい時代に合った経営を遂行するためには、若い人の感性が必要なのですが、本当の経営計画を行っているのは管理職ばかりの「総合企画室」です。 そのことはよくよくご了解のほどを。

Q 文系でも放送技術の業務は行えるのか?A 放送技術だけでなく、全ての業務において応募資格で学部・学科は問いません。
放送技術でも、学生時代に文系の学科を専攻した職員が撮影や音声業務などでたくさん活躍しています。
業務に必要なスキルは、全て入局後学ぶことが出来ますので、新しい知識を勉強する意欲が旺盛な方は是非挑戦してください。ただし、送出系や研究は理系オンリーです。

Q NHK放送技術研究所で働きたいのだが、採用は別なのか?A NHK放送技術研究所で働く人もNHK職員ですので、採用は別ではありません。
放送技術の放送技術研究を志望してください。NHKに入局後、地域放送局で数年間勤務した後に、放送技術研究所に異動して研究に従事する職員が多いです。 地方で嫌なことがあるかもしれませんが、粘り強く志望をし続ければ報われます。

Q 海外で働くチャンスはあるか?
A あります。
事件や番組の“ネタ”は世界中にありますので、当然、番組の制作やニュースの取材で海外に出かけるケースがあります。また海外での大きなイベントや会議に参加するために、職員が派遣されることもあります。
海 外で業務を行う期間も、業務内容により数日間のこともあれば、長期のロケや大規模スポーツイベント対応などで数ヶ月間に及ぶこともあります。この場合、先 のロジスティックスとの連携が必要です。ただし、海外出張申請のプロセスが複雑すぎて、かえって通常業務を滞らせることも起きます。海外の取材を狙いたい 場合は(多くは東京に異動してからですが)、早め早めにデスクに相談しましょう。

Q 英語ができないとダメなのか?
A 英語はNHKの仕事に必須の能力ではありません。放送の現場では、英語を使う機会は増えてますが、できない職員が圧倒的なため、英語が堪能であると通訳代の節約替わりに都合よく使われてしまいます。中国語などレアな言語ですとなおさらです。
聞き取れないと逆に怒られたりしますのでカミングアウトは慎重に。
NHKには自己啓発への取り組みを支援する制度もありますので、仕事をしながら英語やそのほかの外国語の勉強をしている職員の増員が求められる所です。